「マレーシアの不動産を買ってみたいが、建たないこともあるのでは?」
興味深い物件があるものの、まだ建物の建設どころか、現場での基礎工事も始まっていないことがあり、不安に思われる方も多いことでしょう。マレーシアでは、新築プロジェクトの多くは、発表と同時に販売を開始し、購入者は建築が進むごとに支払いをしていくことが普通となっています。
もし開発会社が破産したり、または故意に倒産して、物件が建たないことがあったらという懸念は拭えるものではありません。マレーシアは法整備がしっかりしている国のひとつですが、不動産購入者を保護する規制も強化されてきています。
マレーシア政府は、国家住宅開発(規制と認可)法の改正を行い、今年6月1日から施行すると発表しました。
同改正によりますと開発会社が住宅プロジェクトを放棄した場合、RM50万(約1,580万円)の罰金に加え、最長3年の禁固刑が課されます。同法は、プロジェクトが6ヶ月連続で進行していないことが判明した場合に適用され、購入者は開発会社との売買契約書を抹消できるほか、開発会社は30日以内に支払った分を返金しなければならなくなります。
管轄省庁である都市生活・住宅・地方政府省によりますと2009年から今年2月までに206件の住宅プロジェクトが放棄されたとしています。少なくない数字に聞こえますが、このうち4分の3に当たる149件は、何らかの形で引継ぎが行なわれ、2万2868戸が建設が完成していることも明らかになっています。
今回の改正は、地元地元住宅購入者協会が強く働きかけたということです。同協会では、今後も消費者の権利を守るため、住宅購入に関連する売買契約書や登記など関連する法律整備も求めていくとしています。
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